猫除け装置

猫除け装置

野良猫の糞害に悩むお客様のために、猫除け装置を開発しました。
猫を傷つけずに糞害を防ぐ手段として、画像認識により猫の位置を検出して、その方向に水鉄砲を射出する方法を選びました。
実際に動作している様子は、以下のビデオをご覧下さい。
ラジコンカーに猫の写真を貼り付けて、それを装置の前で動かしてみました。

水鉄砲の射出角度は上下±20度、左右±45度です。水鉄砲の最大到達距離は7mですが、猫の認識可能最大距離は約5mとなります(成描の場合)。
画像認識には市販の数千円のマイコンを使用しているため、バッテリーの持ちが良く、かつ、ローコストで生産が可能となりました。
今後、市場の反響を見ながら量産体制を整えていく予定です。

特許出願中:特願2016-110456号

2017年1月30日追記
以前、テレビ東京WBS(ワールドビジネスサテライト)で紹介して頂いた弊社の猫除け装置「ニャンナウェイ®」は、猫の顔を認識して水を射出するというものでした。
この方法には、猫が常に装置の方を向いていないと(装置から猫の顔が見えないと)、装置が猫を認識できないという欠点がありました。

この欠点を解消するために、「ニャンナウェイ®」にディープラーニングの技術を取り入れました。
通常のディープラーニングに用いられるものよりも軽いニューラルネットワークを用いることによって、GPUを積んでいないPCでもリアルタイムで処理が出来るようになりました。
また、処理能力の低いARMプロセッサ等でも1秒以内でレスポンスが可能となりました。

以下のビデオは、実際に開発した「猫除け装置用に特化して学習したモデル」を用いて猫の検出を試みた結果です。YouTube上のビデオの一部を使用させて頂きました。
画面上で動きを検出したエリアを対象にディープラーニングによる判別を行っています。緑色の枠は動きを検出したエリアを表しています。赤色の枠は緑色の枠内に猫が検出されたことを表しています。


(オリジナルのYouTube動画はこちら

猫の顔がカメラの方を向いていなくても猫を検出できています。ちなみに、猫の体の一部しか映っていない場合等は猫と判別できておらず、緑色の枠が表示されています。

一方、犬が映っているビデオに対しても検出を試みたところ、以下のような結果になりました。


(オリジナルのYouTube動画はこちら

赤色の枠が表示されないことは、猫として検出されていないことを表しています。
犬と猫の判別という比較的難しい判別も、ディープラーニング技術を用いることによって実現することが出来ました。

今後、さらに検出技術をブラッシュアップしていく予定です。

2017年11月16日追記

フィールドテストの結果

弊社の画像認識猫除け装置「ニャンナウェイ®」のフィールドテストの結果を紹介させて頂きます。
ニャンナウェイはディープラーニング技術により猫を認識して、猫のいる方向に水鉄砲を射出する猫よけ装置です。
以前、テレビ東京WBS(ワールドビジネスサテライト)で紹介して頂いたもののアップグレード版です。
今回フィールドテストに用いたプロトタイプの外観例は以下のようになります。

ニャンナウェイプロトタイプ

ニャンナウェイプロトタイプ

このプロトタイプを防滴仕様にしたものを屋外に設置しました。

約1年にわたってフィールドテストを実施した結果、猫を正しく検出し(画面上では赤枠で表示)、そちらの方向に照準を向けて(青枠で表示)、水鉄砲を射出することに成功しました。

実際にニャンナウェイ内に保存された画像を動画として再生したものが以下になります。
赤外線カメラを使用しているため、一部モノクロに近い色合いとなっています。
動画ではディープラーニングによる猫の判別をしているときは1秒間隔、それ以外のときは0.2~0.25秒間隔で再生しています。


猫が水鉄砲を避けています。なかなかの強者のようでギリギリで避けてじっと装置を観察しています。


上記のResult1と同じ猫と思われますが、今回は逃げました。


Result2の猫が久しぶりに戻ってきたようですが、再び逃げました。
この後、この場所での糞害が無くなったので装置を撤去することとなりました。


上記Result3の後、2ヶ月ほど装置を撤去していたらまた猫の糞が見られるようになったため装置を再設置したところ、今までとは別の猫が検知されました。


夜間でもニャンナウェイが動作していることが分かる動画です。


また別の猫が検知されました。


これもまた別の猫です。この場所は猫たちにとってお気に入りの場所のようです。


別の場所ですが、再び夜間にニャンナウェイが動作した例です。


(2018/2/9追記)水鉄砲射出前に気配を察知したのか、現場を離れています。

正しく動作する猫除け装置により、猫に「ここは入らないでくださいね」というメッセージを伝えることが出来るようになります。
これにより、猫に対してボウガン等で危害を加えてしまうというような悲しい事件が起こることを避けることが出来ると信じています。
今後も誠心誠意開発を続けて参ります。

※ニャンナウェイ は株式会社最先端研究開発支援センターの登録商標です。

本社を移転しました

カテゴリー: 新着情報

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
この度、当社は本社を下記のとおり移転いたしました。
今後とも倍旧のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

・新本社営業開始日:2016年3月1日(火)

・新住所:〒141-0001 東京都品川区北品川5-5-15大崎ブライトコア4階SHIP

・電話番号:050-3713-2733(従来通り変更ございません)

弊社のGoThere!ロボットがROS(Robot Operating System)の維持・管理を行っているOSRF(Open Source Robotics Foundation)の「ROS 8 Year Montage」(ROS誕生8周年記念ビデオ)で紹介されました。ショートバージョンでは1分36秒から、下記ロングバージョンでは5分ちょうどから、5秒間と短い時間ですが紹介されています。

ROSはロボット用のオープンソースミドルウェアです。世界中のロボット研究者が最も利用しているロボット開発用フレームワークとしてデファクトスタンダードとなっています。最近では、多くのロボット関連ベンチャー企業も積極的に利用しています。
ROSの8年間の軌跡についてはOSRFのブログをご参照下さい。

ビデオをご覧頂くと、非常に多くのアプリケーションにROSが利用されていることがご理解頂けると思います。これは、ROSを利用したロボット開発が非常に効率よく行われることの証です。
ROSを使ったロボット開発に乗り出したいとお考えで、国内で入手可能な研究開発用ロボットプラットフォームをお捜しのお客様は、是非、弊社までご相談下さい。

GoThere!ロボット

GoThere!ロボット

ROS(Robot Operating System)コンパチブルSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)ロボットです。プレスリリースは以下のページをご参照ください。
https://www.atpress.ne.jp/news/69707

2018年6月現在は上の写真のとおり、若干アップデートされています。
アップデートの結果、使用するOSとROSのバージョンは以下の通りに変更となっております。
OS:Ubuntu16.04
ROSのバージョン:Kinetic

ROSのNavigationパッケージによる自律移動が可能なSLAMロボット「GoThere!ロボット」

GoThere!ロボット

株式会社最先端研究開発支援センターはROS(Robot Operating System *1)コンパチブルSLAM(Simultaneous Localization and Mapping *2)ロボット「GoThere!ロボット」を2015年8月5日に販売開始します。初年度100台の販売を目指します。このロボットの発売により、日本における自律移動ロボット研究の裾野が広がることが期待されます。

ロボット開発に乗り出したいとフィージビリティ調査中で、開発効率を上げるためにROSを用いようと思っているものの、国内で入手可能な(フィージビリティ調査用として適切な)研究開発用ロボットプラットフォームがなかなか見つからず難儀している国内の研究開発機関をターゲットとしています。

▼実際にロボットが動作している様子

*1 ROS:
ロボット用のオープンソースミドルウェア。世界中のロボット研究者が最も利用しているロボット開発用フレームワークとしてデファクトスタンダードとなっている。ロボットアームのマニピュレーションや移動体ロボットの自律走行などにも広く利用されている。ロボットの開発者がゼロからロボットのソフトウェアを開発しなくてもROSの豊富なライブラリを使用することによって、開発の大幅な効率化が可能となる。

*2 SLAM:
自律移動ロボットに利用される技術の一つ。ロボットが存在する環境の地図とロボットの現在位置を同時に算出することにより未知のエリアでの自律移動が可能となる。GPS等のロボットの位置情報を取得する手段がないエリアにおいても周辺の障害物の形状から自己位置を推定するため、位置情報を得ることが可能となる。

【「GoThere!ロボット」について】
ハガキ大サイズで重量も1kg未満と非常に小型である上に最大速度もハードウェア上、時速1km未満に抑えられているため、人や物に危害を与える危険性を限りなく小さくして自律走行実験が可能です。価格も1台498,000円(税抜)と研究開発用プラットフォームとしては低く抑えられています。小さなボディながら、レーザーレンジファインダーを搭載しているため、環境地図を作成しながら自己位置推定が可能となっております。また、ROSのNavigationパッケージを使用することにより、ユーザの任意の場所にロボットを自律走行(障害物自動回避)で移動させることが可能です。

レーザーレンジファインダーの特性上、環境によってはSLAMの実現に適さない可能性もありますので、ユーザがロボットを使用する実環境でのデモを承ります。デモは無償(交通費別途請求)です。

当該ロボットはオープンソースソフトウェアでの動作が前提となっております。そのため、ソフトウェアはユーザがインターネットからダウンロードしてインストールする必要があります。本製品をROSで動かすために必要なPCの推奨スペックは以下の通りです。また、無線LAN経由でインターネットに接続できる環境も必要となります。

  • CPU        :Intel i7以上
  • メモリ      :8GB以上
  • OS        :Ubuntu14.04
  • ディスプレイ解像度:1600×900以上
  • 無線LAN      :IEEE802.11n以上
  • ROSのバージョン  :Indigo

ユーザから要望がある場合には、「GoThere!ロボット」でSLAMを実現するところまでのチュートリアルを無償(交通費別途請求)で実施させて頂きます。

当社は最先端の研究成果をその分野の専門家ではない方にも使える形で提供することを目指しております。これにより、様々な分野の方々が他分野の最先端の研究成果を容易に使えることが可能となり、ひいてはイノベーションを起こすきっかけになると信じています。今後も「最先端の研究成果を使える形で」をキーワードに事業展開をしていく所存ですので、どうぞよろしくお願い致します。

2015/9/24追記

GoThere!ロボット

GoThere!ロボット

お客様からのご要望にお応えして、GoThere!ロボットをマイナーバージョンアップ致しました。
具体的には、車輪とモータを変更することにより車輪のスリップを減少させるとともに、絶対値エンコーダにより回転角を正確に計測できるようになりました。
これにより、正確なオドメトリの実現が可能となりました。
また、Wi-Fiモジュールを省電力タイプに変更したことにより、稼働時間の延長が可能となりました。
今後とも、お客様からのご意見・ご要望をお待ちしております。

2015/10/18追記
多数のお問い合わせを頂き、誠にありがとうございます。
現在、当該製品は発注から納品まで1~2ヶ月ほどお待ち頂くことになります。
ご不便をおかけ致しますが、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。

ピアノの鍵盤位置と力計測センサー

ピアノの鍵盤位置と力計測センサー

ピアノの鍵盤位置と打鍵力を同時に計測するセンサーです。
測定分解能はそれぞれ±0.1mmと±5gfとなります(サンプリングレート1kHz時)。
このセンサーにより、ピアノを弾いているときの鍵盤の押し下げ位置と鍵盤に加わっている力を精密に測定することが可能となりました。
局所性ジストニアの研究に使用されています。
尚、写真は位置計測8カ所、力計測5カ所のインストール例です。

簡易脳波計によるSSVEP検出

簡易脳波計によるSSVEP検出


市販の簡易脳波計(Emotiv社のEPOC)を使用してSSVEP(Steady State Visual evoked potentials)を検出する、Brain Computer Interface装置です。
これにより、一般家庭でも導入可能なコストでBCIを実現することが出来ました。
画面に表示された選択肢を見つめるだけでその選択肢が選ばれます。他の方法(運動想起検出やP300検出)に比べてトレーニングが不要なためユーザの負担が少ないという特徴があります。
通常のリフッシュレート60Hzのモニターを使用すると、実用レベルでは選択肢は3つぐらいまでが限界ですが、マトリクスLED等利用した外部の刺激装置を使うことにより選択肢を増やすことが可能です。

MRIコンパチブル2軸力センサ

MRIコンパチブル2軸力センサ

MRI装置は強磁場を発生するため通常の電気的な力センサが使用できません。
そこで、金属類を一切使用せず、光ファイバセンサを用いてプラスチックで構成された歪みゲージの歪みを計測するようにしました。
2方向の力(±2.0kgfまで)の計測が可能です。フルスケールに対して±3%の精度が実現できました。
計測結果はシリアル通信で出力(100Hz)されますので、MATLABやProcessing等のソフトウェアで簡易にデータ取得が可能です。
下の写真は実際に計測に用いられた時の様子です。
写真に写っているのはプロトタイプ(片手計測用)で幅は140mmありますが、この他に幅80mmの両手の同時計測が可能なタイプもあります。

MRI装置中での2軸力センサ使用例

実際の計測時の様子

歩行解析用iPhoneアプリ

カテゴリー: ガジェット事例

歩行解析用iPhoneアプリ

Gait Analysis

医師、理学療法士、フィジカルトレーナー、健康運動実践指導士などの運動指導を実践しているヘルスケアプロバイダー向けに開発された、歩行解析のためのアプリケーションです。iPhoneを腰(第三腰椎)に巻いて歩くだけで、ストップウオッチでは得られない多くのパラメータを算出できます。
歩行速度、歩幅などの一般的なパラメータに加えて、歩行変動性・左右対称性、歩行中の重心軌跡などを解析するiPhoneアプリです。
詳しい使用方法については、以下のWebサイトをご参照下さい。
https://sites.google.com/site/hokoukaiseki/home

マニピュランダム用の制御回路とソフトウェア

マニピュランダム

パラレルリンクおよびダイレクトドライブモータ2台から構成されたマニピュランダム用に制御回路とソフトウェアを作成しました。
ワークエリア内の任意の位置で任意の力を出せます。これにより、装置を把持している人の手に対して任意の弾性や粘性を与えることが出来ます。
制御回路は、高速処理が必要な部分にデコーダ専用のチップを採用することにより、それ以外の部分は汎用マイコンのみで構築することが出来ました。これにより、200Hzの制御を実現しながらコストを大幅に削減することができました。また、複数のマイコンが互いを監視することにより安全性を確保しています。
PC側のソフトウェアはMATLABを使用しているため、簡単に実験タスクを作成することができます。

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